2012年10月13日土曜日

リフォーム完成に向けて… (最終稿)

■振り返って思うこと~これからおうちをステキにされたい皆様へ~

おかげさまで、我が家のリフォームも完成まで秒読みとなりました。
ここまでお付き合いくださいました皆様、ありがとうございました。

コマチ家具のHPをご覧になりながら、我が家もこんな風にしたい、できるかしらと思っていらっしゃる方もおいでかと思います。リフォームを振り返って、少しお話したいと思います。

完成した我が家に、私は完全に満足しています。思い残すところのない完成度です。
初めはここまでやるとは思っていませんでしたから、出来上がった我が家に自分でもびっくりです。お金はかなりかかりましたが、現在40代半ばの私が平均寿命まで生きるとすると、40年で償却することになりますから、納得のいく買い物です。死ぬまで満足して暮らせると思います。

まだできたばかりなのに、もうこの空間に住んで何か月か経つような気がします。コマチの諸先輩の皆様が、昔のことなんて忘れちゃう、年月が経てば経つほど自分の家に満足する、とおっしゃっていた意味が、ようやく自身の実感として湧いてきます。今までに何軒も、皆様の素晴らしいお宅を拝見させていただきましたが、この満足感は自分で完成した空間を所有しなければわかりませんでした。

←玄関

これほどの満足を与えてくれるコマチ家具のリフォームは、他とどのように違うのでしょうか。                    ↓寝室
まず、完全な提案型であることです。淳子さんが空間をデザインする時、前提になるのは、おうちの広さ、居住人数と家族構成、ライフスタイル等、そのおうちに実際に住む人の生活です。
何人で住むのか、子供や老人、あるいはペットはいるのか、家にいる時間は長いのか、という基本的な情報に加え、お客様が多いとか、独立したご主人の書斎がどうしても必要とか、お茶・お花・着物・書道等の趣味があって和室は潰せない、趣味のスポーツ用品が沢山あって片付かないとか、楽器を弾いたり音楽を聴く、本は捨てられない、洋服が山のようにある、子供がもう1人増えそう、洗濯物は外に干したいからベランダへの出入りは頻繁だ、テレビをよく見る、PCばかりいじっている・・・等々、おうちの事情は1軒ずつ異なります。

         ↓ダイニング・リビング                                                   
モデルルームではなく生活空間を創るのですから、それらの事情は非常に重要な要素です。
そこに住む11軒のライフスタイルに合わせた提案力・デザイン力、これがコマチリフォームと他のリフォームとの決定的な違いです。おうち1軒を丸ごと、家具・照明・カーテン・内装・小物に至るまでコーディネートしてくれて、住めば住むほど満足する空間を創り出せるお店が、コマチ家具の他、日本のどこかにありますでしょうか。もしあったとしましたら、かかる費用は恐らく倍額くらいになろうかと思います。

しかしながら、そのおうちに実際に住むのは、施主の皆様です。ご自身のおうちで、どのような生活をしたいのかを決めるのは、皆様なのです。黙って淳子さんの前に座ってお願いしますと言えば、夢のようなおうちが出来上がるわけではなく、ああしたい、こうしたいと真剣に考え、悩み、本当に満足のいくおうちを手に入れたいと心の底から願う気持ちが通じた時、ご自身の混沌とした希望から数段上の提案が生み出されるのです。大抵の日本人は、インテリアに関して素人ですから、潜在的な自分の好みがよくわかっていないことが多々あると思います。施主自身がわかっていない本当の好みや希望を引き出し、整理して形にしていく、この類いまれな才能が、私が淳子さんを天才だと感じる所以です。

こうして、施主とお店の深い信頼と密度の濃い打合せから生み出された空間デザインを形にしていく過程も、他とは全く異なります。
今回、我が家の全工程を観察してみて、こんなに手間ヒマのかかるものなのかと、何度も驚きました。我が家の場合は、5年かけて家具をコツコツと買い揃え、淳子さんに何度もリフォームプランを練っていただいておりました。練りに練ったゴールデンプランがすでに出来上がっていたにも拘らず、現地調査が3/31でしたから、着手から完成まですでに半年がかりです。田野口社長には、最終的に40枚以上の図面を描いていただいたはずで、それだけでも相当な労力です。外注したら図面だけで400万円くらいかかるだろうと、これはあんなにリフォームに反対していたダンナのコメントです。図面作成と並行して、材料や仕様を決め、在庫を確認し見積りを取り、工程を組んで職人さんをお願いし・・・という作業が11つ入ります。
決めたはずの物が、生産中止になっていて、他の物を探してサンプルを取り寄せ、見積りを作り直し、などということも頻繁に起こりました。着工してからも、2日と空けずお越しいただき、進捗状況を確認しながら次工程の材料と職人さんの手配を続けていかなければなりません。
それにかかる手間ヒマと労力といったら・・・正直、こんなリフォームをよくやってるな、というのが率直な感想です。我が家並みの大規模リフォームは、年に2軒くらいしか受けられないというのも、もっともだと思います。

さらに、コマチリフォームが他と圧倒的に違う点として、素材の違いがあります。
写真ではわかりにくいのですが、実物を見た時、素材の違いはさらによくわかります。木材のように見せてるけど実は偽物、石材のようだけど実は違う、という様々な石油系新建材に対する違和感は、動物としての人間の本能で、誰しも感じているはずです。本来違う物なのに、何かに似せている、でもこれ本物じゃないのよね-という、イミテーションの宝石みたいなものでしょうか。比べてみたら、やっぱり本物の宝石はキレイよね、高いだけあるわ-ということです。生まれ変わった我が家を以前と比較して、ようやくなぜあんなに安っぽかったのかがわかりました。偽物ばかりだったからです。

本物の木材、天然石、ガラス、紙の壁紙の素晴らしさは、暮らせば暮らすほど実感できます。普通じゃない素材が普通じゃない空間を生み出し、ただ無難な壁紙、失敗しないカーテンを選んだだけでは得られない満足感を与えてくれます。

コマチの施工例の真似をして、床だけ無垢にすれば良いとか、壁だけ紙クロスにすれば良い、あるいは家具だけ、カーテンだけすばらしければ、ステキな空間が出来上がるのかというと、そういう単純なことではないのです。人間の目は、その空間全体を見ていますので、何か1点だけが良くても、それで空間全体がステキとは感じないのです。

完全な提案型であるコマチリフォームには、全ての提案に理由があります。例えば、出来上がった我が家をご覧になった皆様が、ステンドガラスの引き戸が素晴らしいと褒めてくださるのですが、梁が深く外の眺めも良くない半端な窓を何とかするために、ガラスを使うしかなかったのです。もし、むりやりカーテンにしていたら、こんなに皆様に褒めていただくポイントにはならなかったでしょう。我が家の最大の欠点である窓上の梁を逆手に取り、適材とデザインで半端な窓を見せ場にする、これがプロのデザイナーの力というものではないでしょうか。一例としてステンドガラスの引き戸を挙げましたが、家具の選定・サイズ・配置、照明の種類と配置、壁紙やカーテンの生地選びまで、淳子さんの提案には全て理由があり、単に組み合わせが素晴らしいというセンスだけではなく、どの家にも必ずあるそのおうちの今いちな所を逆転の発想で見せ場にしたり、他の見せ場を創って今いち部分を目立たたなくしてしまう計算力は、まさに才能以外の何物でもありません。

我が家で見たガラスが良かったからと言って、皆様のお宅にそのまま採用すれば良いわけではなく、空間にあるもの全て、小物に至るまで役割と存在理由が与えられ、計算され尽くしたそれらの調和が居心地が良く生活しやすい空間を創り出しているのです。残念ながらそれは、素人がいくら考えても及ぶレベルではないでしょう。持って生まれた才能とセンスの差に加え、空間創りを手がけている経験が違い過ぎます。

トータルインテリアという言葉は、よく耳にしますがまさにコマチ家具のリフォームは本当の意味でのトータルインテリアを実現しています。欧米の素敵なインテリアに勝るとも劣らない本物のインテリアです。
天井・壁・窓・ドア・照明・家具・敷物・カーテン・絵から小物に至るまで、お部屋全てをコーディネートして素敵に創り出せることのできる会社はここを除いてないと思います。

田野口淳子さんという類いまれな才能を持つデザイナーと、そのデザインを形にする田野口社長の設計と管理力、そして技術の確かな熟練の職人さん達とのチームワークが完璧な空間を創り出すのです。
たとえ同じ広さ・同じ間取りの家であっても、住む人が違えばコマチのリフォームで創り出される空間は、全く違ったものが生み出され、それがインテリアの個性になるのです。

コマチ家具のリフォームで、おうちをステキにするということがどういうことか、ちょっぴりでもお伝えできましたら嬉しいです。

できるかな-と悩んでいるだけでは何も変わらず、月日ばかり経ってしまいます。
必要なのは第一に本気、第二に決断力です。皆様のご決断を、心より応援しております。

なお、完成しました我が家の全容は、年末頃、施工例としてコマチ家具のHPUPされる予定だそうです。
まだ片付いておりませんので、少々お待ちください()
重ねまして、ここまで長い間、お付き合いくださいましてありがとうございました(^^)/~~~

201210月(完)


あとがき

コマチ家具より

Y様、長きにわたってリフォームDiaryブログのご執筆ありがとうございました。そして素敵なご自宅の完成、誠におめでとうございます!

思えば、リフォームのスタートが6月11日で、その日から毎日埃と汚れの工事現場と化したご自宅で過ごされながらも、工事の進捗状況や思いを逐一ご報告いただき、またご主人様とのやりとりなどを面白おかしく綴っていただき、とても楽しく、毎回楽しみに読ませていただきました。お仕事に家事にお忙しい中、本当にありがとうございました。

弊社のことも、過分にお褒めいただき、大変恐縮しております。

しかし、この素晴らしいリフォーム空間を創り出せたのは何といっても、Y様の「絶対に素敵な部屋に住みたい!」という熱意と根性が人一倍強かったからにほかなりません。

リフォーム前のさまざまな困難(資金やご主人の反対など)に敢然と立ち向かわれ、それを見事にすべてクリアされたのは、Y様のインテリアへの飽くなき情熱と強い意志がなせる技だと今更ながらに感服いたしております。

これからは、この素敵な空間でご主人と二人三脚で、より充実した幸せな人生を過ごして頂きたいと願っております。


最後になりましたが、このリフォームDiaryブログがこれからリフォームをお考えの方々に少しでも参考になり、日本の住環境の向上に微力ながらでも寄与できることを願ってやみません。


Y様、約4ヶ月の長期にわたり本当にお疲れさまでした。そして心より感謝申し上げます。
これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます。


株式会社 コマチ家具 田野口祐司