2012年6月6日水曜日

クロス(壁紙)

 コマチ家具には、何十冊も壁紙見本があります。色・柄ともに通常の日本人の感覚では選べない大胆な物が多いため、見本帖も縦70cm×横50cmくらいあるのですが、それでも全体を見られない巨大柄の物もあります。

お好みは皆様いろいろと思いますが、私の当初の希望は以下のとおりでした。

 玄関・廊下=陽が入らず、どのみち暗い所なので、重厚な感じにしたい。ただし、床から天井までダークな壁紙ではホントに真っ暗になってしまうので、壁の下半分に白の腰板を貼り、上は墨色か焦げ茶の柄物希望。

LD=重厚な廊下と対照的に明るくしたい。白・クリーム・アイボリー系。
寝室=落ち着く感じ。ベージュとか?
洗面室=本当は、ガラスモザイク希望。でもお金が回らなければ、あきらめる。
トイレ=狭くて家具も置かない場所なので、冒険的でもよいかも。

 そして、全体的に私は、金・銀の地模様が入っていたり、エンボスが効いている物が好きなのです。光の当たり具合でいろいろな表情を出してくれそうな気がするからです。

 さて、莫大な見本帖を、淳子さんが事前にチェックしてくださり、すでに14冊まで絞り込まれていました。どれも私の好みばかりです。この人にはこれが似合うし好みも合うだろうと見極めて勧めてくれる、さすがのプロの目です。

 LDは、エンボスの利いた地模様入りの白に決まりました。金も入っていて、理想通りです。玄関からその白いリビングへと続く廊下は、暗い色で渋くと思いましたが、あまり暗いとかける予定の油絵が沈んでしまうとアドバイスを受け、シルバー地にこれまたちょっぴり金の入った、柄物に決定しました。

 決定した壁紙を見本帖を開いて見えるように立てかけ、流れを確認しながら次へ進みます。シルバー地の渋い壁紙の廊下から続く寝室です。ベージュのダマスク柄等、基本的に好きですし落ち着くと思うのですが、何故かなかなかピンと来ません。金属的でモダンな感じのシルバーと比べると、ベージュのダマスクがダサく見えてしまうのでしょうか。見本帖の残りが少なくなってちょっぴり焦った時、「これは!」というのが見つかりました。シルバー地にストライプの入ったカッコイイ系です。シルバーにシルバーでも、見え方が違うので大丈夫、どちらもステキです。

 後で気づいたことですが、私が目指していた物は、クラシックとモダンのギリギリ境目の路線だったようです。ビビッドな色遣いや幾何学模様等のモード系モダンまで行くのは抵抗あるけど、古いお城みたいな超クラシックなのも私には重すぎるのです。

 寝室はストライプシルバーをメインに、チェストとテレビを置く予定の壁1.5m分だけ、同じトーンの柄物を貼り分けることにしました。

 トイレは、白地に黒。モノトーンでまたカッコイイ。白地に縦に黒でゼンマイ模様が入っているのですが、黒い模様部分は細く、間隔も開いているので清潔感もあります。掃除を考え、トイレにも腰板を入れることにしました。狭小トイレですが、楽しみになってきました。

 過去に何度も、洗面室は絶対ガラスモザイクにするっ!!と宣言していた私ですが、いざ具体化してくるとやはり全体予算を考えずには進めません。我が家は浴室とトイレが狭小なわりに洗面室は広いので、ここに全面モザイク貼ったらいくらになるかなぁ-と考えたら、少し頭が冷えました。それでもガラスモザイクが気になる私に淳子さんからの提案は、「なんちゃってモザイクはどう??」とのことでした。塩化ビニールの壁紙で、ガラスモザイクと同じくらいの大きさの四角が並んでおり、かなりモダンです。白地に金で、壁紙サンプルではピンと来ませんが、洗面室に貼ったサンプル写真で見ると全然違って見えます。

 遠目に見ると、白壁に金タイルを貼ったように見えなくもないという意味で「なんちゃってモザイク」なのですね。全面に貼ると思ったより清潔感も出そうです。その日はここまで。夜11時近くまでかかりました。

  ところが翌週、コマチ家具へ行くと、やっぱり廊下の壁紙は、梁の柄合せが難しいかもという話になっていました。鉄骨鉄筋造りの古いマンションである我が家は、廊下の梁が激しく、天井部分がかなり複雑なのです。梁と梁がぶつかるところは柄合わせが必要ですが、2段階に折り上がっている部分もあり、縦にも横にも柄を合わせるのは、先日選んだ壁紙では難しいということになりました。気に入っていた壁紙でしたが、諦めることとし、柄合わせをあまり考えなくても良い物を選び直すことにしました。廊下から続くのは、白いLDと、シルバーの寝室です。少々難航しましたが、焦げ茶の地模様の上に、細い金の柄が飛んだ渋いのが見つかりました。床と天井、腰板の白と合わせ、当初の理想通りの重厚な廊下に仕上がる予定です。

 また併せて、納戸部屋と寝室のウォークインクローゼットの壁紙を決めました。これらのバックヤードはコストダウンできる数少ないポイントですので、塩化ビニール製の壁紙で1,000/1mの中から、割と無難(・・・と言っても普通は自力では選べないと思います。コマチ基準で無難という意味です。)な物を選んでいただきました。