コマチ家具では従来、無垢で薄めの「オークボーイ」という床材を推奨してきましたので、私もオークボーイの白を使うつもりでした。無垢板の厚いのは、伸び縮みして暴れやすいそうですが、薄くて無垢のオークボーイは、疵になっても味が出る、アンティーク家具と相性の良い床材で、皆さんそれをお使いでした。ただし、合板の安物と比べると値段が高く、1枚ずつ貼るので施工費も高めです。
床をそのままにすれば、費用がぐっと落ちるとわかっているのですが、ナチュラル色の床では、建具や壁紙の選択範囲がかなり狭まりますし、あとでやっぱり・・と思っても、また家具を動かして床を貼り替えるなんて、絶対やらないだろうと思いました。どのみち、和室の跡地には床材が必要ですし、この際やっぱりオークボーイだ!と決断しましたところ、何と、オークボーイが突然、廃番になっていました。ガ-ン!田野口社長が、いろいろ調べてくださり、見本を取り寄せたりして研究の結果、何とか代わりの無垢の床材が見つかりました。今後は、オークボーイの代わりとして皆様これをお使いになる新素材です。我が家が施工第1号です。
既存の床を剥がして貼り替えると、当然施工費や廃棄処分費が発生しますので、我が家では現在の床の上にそのままもう1枚、フローリングを貼ることにします。すでに現在の床は、マンションの基準(L-45)を満たしていますので、騒音問題も発生しません。
本当は、床は全て無垢フローリングにしたいのですが、何しろお値段が張りますので、納戸部屋と寝室内のウォークインクローゼットはコルク床にすることにしました。コルクと最初に聞いた時、コルクボードやワイン栓のコルクしか浮かびませんでしたが、あんなに軟らかい物ではなく、実物はコルクと言われなければわからない、十分な強度を持った床材です。また洗面室の床は、水周りということもあり、塩化ビニール製のタイルを使うことにしました。
現在のキッチンの床は、よくあるクッションフロアです。前回のリフォーム時、何となく安っぽくてイヤだなと思ったにも拘わらず、知識も予算もなく、勧められるままに決めてしまい、ずっと後悔してきました。食器を落としたら疵になり、その中に汚れが入って落ちないので、何でこんなのにしちゃったんだろうとずっと思ってきました。今回は、リビングからフローリングを通しで貼ることにしました。
玄関もクッションフロアのまま、交換しなかったので、かなり汚れています。ここは、コマチ家具の施工例によく出ている、大理石にしていただく予定です。天然石の施工は、その場でカットしながら貼っていくそうで、そんなに広いわけでもないのに、2日弱かかるとのことです。
今までに見せていただいた、皆様の完璧な空間は、こうして1つずつ作られたのかと、今さらながら驚きの連続です。