2012年6月7日木曜日

床材

 我が家は、新築当時はカーペット敷きのマンションだったそうですが、以前お住まいだった方がかなりの部分をフローリングにされていました。ところが、色はナチュラル系の中途半端な黄土色。床はいじらなくても良いかと初めは思っていましたが、だいぶ疵になってきましたし、どうせ替えるなら白がいいな-と考えが変わってきました。フローリング材は、みんな同じなのかと思っていましたが、安いのはベニヤ板の上に本当に薄っぺらな木材を加圧して貼り付けただけだそうです。言われてみれば、我が家の現在の床がそれで、疵になったところは下の合板部分が見えています。

 コマチ家具では従来、無垢で薄めの「オークボーイ」という床材を推奨してきましたので、私もオークボーイの白を使うつもりでした。無垢板の厚いのは、伸び縮みして暴れやすいそうですが、薄くて無垢のオークボーイは、疵になっても味が出る、アンティーク家具と相性の良い床材で、皆さんそれをお使いでした。ただし、合板の安物と比べると値段が高く、1枚ずつ貼るので施工費も高めです。

 床をそのままにすれば、費用がぐっと落ちるとわかっているのですが、ナチュラル色の床では、建具や壁紙の選択範囲がかなり狭まりますし、あとでやっぱり・・と思っても、また家具を動かして床を貼り替えるなんて、絶対やらないだろうと思いました。どのみち、和室の跡地には床材が必要ですし、この際やっぱりオークボーイだ!と決断しましたところ、何と、オークボーイが突然、廃番になっていました。ガ-ン!田野口社長が、いろいろ調べてくださり、見本を取り寄せたりして研究の結果、何とか代わりの無垢の床材が見つかりました。今後は、オークボーイの代わりとして皆様これをお使いになる新素材です。我が家が施工第1号です。

 既存の床を剥がして貼り替えると、当然施工費や廃棄処分費が発生しますので、我が家では現在の床の上にそのままもう1枚、フローリングを貼ることにします。すでに現在の床は、マンションの基準(L-45)を満たしていますので、騒音問題も発生しません。

 本当は、床は全て無垢フローリングにしたいのですが、何しろお値段が張りますので、納戸部屋と寝室内のウォークインクローゼットはコルク床にすることにしました。コルクと最初に聞いた時、コルクボードやワイン栓のコルクしか浮かびませんでしたが、あんなに軟らかい物ではなく、実物はコルクと言われなければわからない、十分な強度を持った床材です。また洗面室の床は、水周りということもあり、塩化ビニール製のタイルを使うことにしました。

 現在のキッチンの床は、よくあるクッションフロアです。前回のリフォーム時、何となく安っぽくてイヤだなと思ったにも拘わらず、知識も予算もなく、勧められるままに決めてしまい、ずっと後悔してきました。食器を落としたら疵になり、その中に汚れが入って落ちないので、何でこんなのにしちゃったんだろうとずっと思ってきました。今回は、リビングからフローリングを通しで貼ることにしました。

 玄関もクッションフロアのまま、交換しなかったので、かなり汚れています。ここは、コマチ家具の施工例によく出ている、大理石にしていただく予定です。天然石の施工は、その場でカットしながら貼っていくそうで、そんなに広いわけでもないのに、2日弱かかるとのことです。

 今までに見せていただいた、皆様の完璧な空間は、こうして1つずつ作られたのかと、今さらながら驚きの連続です。