2012年6月24日日曜日

照明について(その2)

さて我が家ですが、現在のLDには2カ所、隣接の和室に1カ所、寝室にも1カ所、メインの天井照明が付けられます。ダイニングの照明はアールデコの大きめの4灯、リビングには8灯のキャンドルシャンデリア、寝室にはガス・エレクトリックの4灯を付けます。ガス・エレクトリックというのは、電気が普及し始めた頃、それまでガス灯だった照明の一部が電気になり、4灯のうち2灯がガス灯、2灯が電灯という造りだったものです。もちろん、今は中に配線して全部電灯になっています。ガス灯は炎が出たためでしょうか、シェードが上向きで大きく、電灯は下向きで小さめです。電気が普及し始めた頃ということは、1800年代の品ということになり、古くて希少なため、お値段は少々張りましたが、大変美しい照明です。これを買った時には、まだ和室を潰すのか残すのか決めかねており、これなら和室にもおかしくないと思ったのですが、結局、寝室で使うことにしました。

他に、サイドボードに載せる小ランプは、家具を買った時に一緒に購入済でしたし、テーブルランプ・ブリッジランプも購入済、トイレに良いかなと思っていたシーリングライトや、玄関に付けていた4灯の小型シャンデリアとお宝シェード等、照明はそこそこ足りてるかなと思っておりました。
でも、いざプランニングを始めると、まだ足りてないですし、シェードの入れ替えやら、いろいろ大変でした。

LDには、しっかりしたブロンズのキャンドルブラケットをお揃いで3つ付けることにしました。また玄関と廊下は、アメリカのティファニーガラスの流れを汲む、金色のガラスシェードを使っており、そのままのつもりでしたが、「壁紙が焦げ茶だから、クリスタル系が映えるわよ」との提案で、変更の上、2灯のブラケットを1つ玄関に追加し、雰囲気の合うカットガラスのシェードを付けることにしました。

トイレは今回、タンクレスにするため、小さいながらも手洗い台を付けていただきます。その手洗い台の上にはやはり鏡でしょう-ということになり、鏡の脇にブラケットが要るかなぁ-と検討したのですが、どうせブラケット付けるなら、便器の後ろの方が良いかということになりました。タンクがなくなって、壁面が大きく空いています。鏡があるのに更に絵をかけるのもうるさいし、こういう場所こそブラケットの出番です。そこそこ、壁面を埋めなければなりませんので、横に広がり気味のクリスタルの付いた華やか系を採用したところ、ピッタリです。

洗面室には、鏡の上か横にブラケットが必須ですが、鏡とのバランス・相性が非常に重要です。翡翠色のガラスモザイクに覆われる我が家の洗面室には、モダン系の鏡が良いだろうと思っておりましたところ、ちょうど入荷したばかりのシンプルモダンな鏡が、誂えたかのようにピッタリでした。鏡がモダンすぎて、アンティークっぽいブラケットが合わず、少々苦戦しましたが、淳子さんのアイデアで、少し前に入荷していたチャンピオンベルトのような大きめのキャンドルブラケットを改造して下向きに2灯、シェードを付けられるようにしたのが、ようやく合いました。顔を見る鏡ですので、厚みのあるミルクガラスのシェードにLED電球の強めのを入れて、下向きにしっかり照らせるようにしていただきました。

最後は寝室です。ガス・エレクトリックの4灯がメインで、この照明のシェードは、アッシドエッヂという、ガラスに酸をかける手法で模様を浮き上がらせた、上質で美しいシェードです。これに合うシェードを選び、2灯でややボリュームのあるタイプを、ベッド脇に延びるウォークインクローゼットの壁に付けることにしました。ブラケットの下には油絵をかけることにしています。家具を置けない壁が、灯りと絵で決まります。

こうしてブラケットを決めた後、更なる作業が待っていました。付ける位置を決めるのです。ブラケットの裏側には、壁から出てきた配線を接続する電線溜りがあります。デザインにより、溜りの位置は1つずつ異なり、必ずしもセンターにあるわけではないですから、付ける位置も1つずつ慎重に決めなければなりません。上下左右の物とのバランスは非常に重要で、5cm上げる・下げる、ということだけで見え方が全然違ってしまいます。どの位置に持ってきたら最良のバランスか、という判断は、なかなか素人には難しいと思います。ここだっ!という位置が、淳子さんにはどうしてわかるのか、不思議でなりません。照明の配置、特にブラケットの選定と位置決めが、こんなに難しいものとは、予想外でした。

全ての照明の位置が決まったら、ランプ用のコンセントの位置を決め、その他掃除機や家電のためのコンセントの位置を決めます。あちこちにあった方が便利ですが、あまり目立つのもいかがかと思いますので、脚のある家具の下の、見えにくい部分につけていただき、プラン完成です。